涙の数だけ花束を



二人きりになった社長室で、あたしの胸は緊張で張り裂けそうになっていた。


どうしてあたしだけ?


営業部のあたしが残るなら部長だって残るべきでしょ?


社長、自らの言葉に誰も逆らえるわけがなく、あたしは黙ったまま、椅子に腰を下ろしている社長を見つめた。



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