涙の数だけ花束を


孝太に社長との話しを告げてもいいものか…。


あたしは煙草の煙りを思いきり肺に流し込むと、口の中に広がった苦さに眉をひそめた。



「なんか今日は色々ありすぎた。」


本当に大変なのは今夜の食事だろうけど…


「そういえばお前、社長に呼ばれてたもんな?

どうした?」


「ん?…うん。

成績を褒められただけ。」


孝太に話すのは今日の食事が終わった後のほうがいいだろう…。



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