約束の場所【短編・完結】
「本当は
景丸の子ではないのか?」
「わしを
裏切ったのか?」
殿の怒りは収まらず
刃で千を
切り裂いた
鮮血に染まる大地
倒れる人影
それを
妖しく映し出す
月の光―――
「…千…」
苦しげに
愛しい人の
名を呼ぶのは
喉元を斬られ
自分の血にまみれて
もはや虫の息の
景丸だった
「景丸!?」
殿の刃から
身を呈して
千を守った景丸は
誇らしげに微笑むと
そのまま
静かに瞳を閉じて
永遠に還らぬ人となった
「いやあ…!!」
千の叫び声が
城内にこだました
満月の夜
景丸の子ではないのか?」
「わしを
裏切ったのか?」
殿の怒りは収まらず
刃で千を
切り裂いた
鮮血に染まる大地
倒れる人影
それを
妖しく映し出す
月の光―――
「…千…」
苦しげに
愛しい人の
名を呼ぶのは
喉元を斬られ
自分の血にまみれて
もはや虫の息の
景丸だった
「景丸!?」
殿の刃から
身を呈して
千を守った景丸は
誇らしげに微笑むと
そのまま
静かに瞳を閉じて
永遠に還らぬ人となった
「いやあ…!!」
千の叫び声が
城内にこだました
満月の夜