あたしの初恋。
 「何で怖いの?」

「だって、だって、だって、お化けが出そうだもん。」
何が“もん”?!
気持ち悪いだけだって。

なんか自分ではカワイイとか思ってんのかな。

「あのさ、そのしゃべり方自分でどう思うの?」
早速聞いてみる。

「え?このしゃべり方?カワイイでしょ?」
ブッ!噴出して、笑ってしまった、つい、つい。だけど。

「苦笑いするなよー!」

「ナルシストー!!」

さっさとベッドに入った。
眠たい。もぅ深夜零時らしい。
というか、深夜零時だけど。

栗ちゃんが隣にいるんだよ?!
眠れるわけないじゃん。

「ね、ねぇ、寝れなくない?」
シカト?うそ、ひどっ。

「栗ちゃん?」
あ、寝てる。寝顔もかわいいー。
本当に赤ちゃんみたいでかわいいなぁ。

な。テレビでも見よ。

ピっ。
へ?何?この番組。
なんか、キモイ。
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