あたしの初恋。
 気持ち悪い。
0.1秒で消した。

「栗ちゃんー!おきてないのぉ?」

「・・・・・もぅいらないんだってばー!」
え?ねご・・と?


何がいらないのかな・・・?

「何がいらないの?」

「うーん、ハンバーグぅぅ!」
子供かよ、コイツ。
子煩悩だなぁ。全く・・・。


でもカワイイかも。

よく、少女マンガでこういうパターンあるよね。

「ぐーりーちゃーん?」
おきてるかも。という希望が少しだけあったから呼びかけてみた。

「・・・しーつーこーい!」
何?普通に会話できてる・・・。

なんだろう、この会話は。
幼稚な。

「ひっく・・・」

「!?・・・はいッ??!?」
おきてる?!不自然だな・・・。この“ひっく”。
どう見てもおきてるよね。

「おきてるんでしょ?ねぇ、栗ちゃん!」

「ひっく。」

「もぅ、日本語しゃべってよ!」

「ひっく」
肩をゆらした。

「ちょっとー?」

これはおきてるでしょ。と思ったけどマジでおきていない。
マジ。これはマジでしょ。


指くわえて寝てるから。


なんだか本当に子煩悩だな。

ふふ、カワイイ。
この寝顔を独り占めできるなんて・・・

すっごいうれしいんですけど。
なんでだろうな。


なんだか栗ちゃんにははじめっから人見知りとかなかった。
逆にフリー☆みたいな・・・。

なんだろ。この感情。

思い出なんてたくさんあるけど、今日がイチバンの思い出かもね。

「今日はありがと。」
ほっぺたにチュ。っとキスをした。

元祖恋人?なんだか最近、日本語がおかしい気がするなぁ。


明日くわしいコトは栗ちゃんに聞こうーっと。
今日はもぅ寝なきゃね。

さて・・と。

「おやすみなさい。」
布団の中に愛海がねっころがると、
栗ちゃんが目をぱちぱちさせた。

寝ているフリをして愛海を安心させてた。

「ごめんね。愛海ちゃん。」

ボソッ、と小声で言った。だけど、ソレをよそに愛海は
もぅ、すでに☆極楽ドリーム☆に行っていた。



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