あたしの初恋。
 「もぅ大丈夫だぞー♪」

「ふえ、怖かった、よぉ・・・」

「大丈夫。」

「あ・・あり・・がとう・・・」

「うん。」

「しっかしこんなトコでなあ。」
頭をそっとなでてぎゅっ。と
病院で抱きしめてくれた時よりも
ずっと強く。


あたたかく。


セクハラ講師は退職処分とされた。
大体いやらしそうな先生だったし。

愛海が襲われたのはこれで
二回目。

どうりで愛海がモテモテである
理由がつかめた。

愛海は知らないが、
ひそかにモテモテなのである。

男の会らしきものがあり、
その会で好きな人№1が愛海だった。


でも愛海は誰にも譲らない。
俺の愛海だから。


好きだから。
譲るわけにはいかない。

譲らない。例えこの命が
なくなろうとも。


それほど栗ちゃんの決心は強かった。


「愛海。早く行こう。」

「パンツが、無い。」

「あ、コイツ。
 かくしてやがる。」
ズボンのポケットから
白いものがちらちら見える。

「み、見ないで!」
ハズかしい・・・!

「はいはい。」

「あと3分くらいは
 あっちむいててよ?!」

「は~いはい。」

「はいたー?」

「まだー!」

「もぅ三分経ったんですけど。」

「さ、三秒しか経ってないのに
 そんなコト言っちゃ駄目だよ!?」

「じゃあ、あと十秒経って着替えて
 なかったら手伝ってあげる♪」

「えー?!そんなぁー!!」

「いーち、にーい、さーん・・・・」

「えぇ?!早ッ!!」
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