あたしの初恋。
さようなら。
 楽しみにしてるとすぐ日にちが過ぎた。
もう、金曜日。

明日♪
明日~♪

でも何か知らないけど
栗ちゃんは

「明日、イヤな予感がする。」
と言っていた。
たいしたことじゃないよね。

「あー、明日は楽しみだよね~♪」

「うん、じゃあね~♪」
栗ちゃんが手を振る。
あたしも手を振る。

「ねぇ、栗ちゃん。」
他の生徒たち(女子)が来た。

「なーに?」

「あの子だけえこひいきしてない?」
20人くらいで来た。

「うざいんですけど~。」

「何?あのコ。
 つぶしてやろうかー?」

「そうね!それもいいわねえー♪」

「というわけでぇ、
 来週の月曜日にあのコを
 殺してやるからー♪」

「栗ちゃん、楽しみにしといてねー♪」
そういうと、去っていった。


全く。困った連中だ。
しかも、(生徒では)
愛海専用の呼び方の“栗ちゃん”
をパクりやがってる。

困った連中だ、本当に。

「明日のために
 今日はもぅ帰ろうっと。」

そういうと、すたすたと帰った。


今日も何事もなかったし、
良い一日だったと思う。


ん?あそこで何かしてる、のは愛海?!
何やってるんだ?

のぞいてみた。

チンピラたちに囲まれて
困っている。

「ふぅ、」
しょうがない。助けてやるか。

「おい!てめぇら。
 その汚ねぇ手をどけろよ!」

「お?うっせーな。
 もじゃもじゃ頭。」

「コレはワックスだっつーの!」

「どうでもいいけどよー、
 この女おめぇのか?」

「そうだ。」

「いい女持ってんじゃねーかよ。」

「あっそう、で?何の価値があるんだ?
 早くその汚ねぇ手ぇどけろ。」

殺気がすごい。
なんだろう、いつもより
倍に殺気がある。


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