あたしの初恋。
 「チュンチュン・・・」
すずめの鳴き声が聞こえてくる。
可愛いなき声。

「ふぁ~・・」
今日はまたデート。
お金は少しでいいらしい。
2~3千円くらいでいいらしい。

安い方だ。

ショッピングにいくらしいけど。
よく知らないのだ。自分は予定を。

予想をはずして、
ショッピングではなく、
またテーマパークに行った。

今度は安い値段のテーマパーク。

ジェットコースターや
コーヒーカップや
ヒーローショーや
お化け屋敷・・・・・
最後にプリクラを撮った。



この前よりもなんだか楽しい気がする。

すっごく楽しい。


でも、楽しい時間は
あっという間にすぎるもの。

すぐに4時になってしまった。
6時で閉園らしい。

「シメは・・・観覧車で~す♪」

「わーい♪」
デートで観覧車で何かを
告白される夢を小さいころに
見た時以来、ずっとそれに
あこがれていた。


乗る。

「あのさ。愛海。」

「何?」
景色に見とれていた
愛海に話しかける。

「実は、大切な告白が
 あるんだ。」

「え?」
これ、小さいころに見た光景と
おんなじ・・・

「この手紙、帰ってから読んでね。
 必死に書いたから。」

「うん、分かった、ありがと。」
にっこり。笑った。

「そっち行っていい?」
隣の席を指差した。

「いいよ。」
あたしが動いた瞬間、

ガタッ!!

ゆれた!

あたしは栗ちゃんに抱きついた。

「きゃっ・・・」

「ご・・めん。」

「やっぱ、手紙、今読んで。」

「なんで?」

「いいのー!」






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