あたしの初恋。
 中身はこうだった。

「愛海へ。
 
俺は愛海が本気で好きです。

わけも無く、本気ですきです。

だから、おれと正式に

付き合ってください。

愛海はおれのことをすき

じゃなくてもかまわないから

ただそばに

いるだけでもかまわない。

だからそばにいて。

愛海が俺のそばにいてくれないと

寂しい。

だから、付き合ってください。

あと、本当はキスしたのわざと

だったんだ。

実はあの時、意識がまだあって今だ!

と思って、キスしたんだ。

付き合ったのも

全部愛海が好きだったからなんだ。

ごめんな。

初めてだった

なんて知らなかったから。

おれ、本気で愛海が好きだから!!」

って書いてあった。
なんだかおかしくなっちゃって、
ぷぷ、って笑っちゃった。

でもそんなにあたしのこと
思っててくれてるんだね。

ありがとう。

「ありがとう。」

「それだけー?!」

「え?これが
 精一杯の気持ちだから。」

「あ、もうすぐ下に着くよ。」

「うん。」

「また、デートしようね。」
はりきる栗ちゃん。

「うん、だいすき!!」

「おーれーも♪」
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