あたしの初恋。
 その時であった。

不自然すぎる風が急に入ってきて
愛海や牧原先生に吹いた。



その風は暖かくて
春の風みたいなきれいなぬくもり。



その風の中で声が
したような気がした。

『俺がいなくなってもめげんなよー♪
 愛してるから。』


栗ちゃんの声。


その声は栗ちゃんの声に似ていた。

後から聞いたけど、
牧原さんとかには
全く聞こえなかったらしく



聞こえていたのは
あたしだけであった。




今日であれから調度、2年を迎える。



「ふふ、ありがとね。
 栗ちゃん。」




栗ちゃんの写真にキスをして
今日も仕事に出かける。




小学校の頃、夢見ていた
幼稚園の先生になれたのだ。

「はーい、みんなー!
 あっち行こうねー。」

「は~い♪」


園児たちは栗ちゃんに
なんとなく似ている気がするが

栗ちゃんのことは
一ヶ月に二、三回くらいしか
思い出さない。




あれからずっとあの塾に行っていた。
栗ちゃんが残っている気がして
なつかしかった。





でももう、それは過去のコト。



今でもLoveだよ。




栗ちゃん。

ありがとう。




お疲れ様。


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