彼氏にしたい男子No.１～最強ヤンキーに愛されて

「ここでって、教室に戻らないの？」


九条くんを見上げると、いつもの余裕の笑みじゃなくって、なんとなく力なく笑ってる。


「俺と一緒にいて……楽しい？」


「え……？」


楽しいかって聞かれると、うんって素直に言えない。


九条くんのことは好きなんだけど、今のあたしって周りばっかり気にして、九条くんのことに全然集中できてない……。


言葉に詰まってると、九条くんは大きく息を吐いた。


「……答えらんないか。ま、しゃーないよな」


「そっ、そんなことない。楽しいっていうか、ホッとするよ。一緒にいると、安心する」


「うん。それってすげー嬉しい。……けど、さ」






――ドクンッ。





けど……何？