彼氏にしたい男子No.1~最強ヤンキーに愛されて
「あ~、ヤッベ!俺、教室に財布忘れてきた。悪い、お前ら先行って」


ええっ!?


九条くんの友達はそういうと、あたしたちを置いて、廊下を走って行った。


九条くんと二人っきり!?


この状況……


ピンチなのか、チャンスなのか……。


取り残されたあたしは、思わず立ち止まった。


そして、一歩先を行く九条くんの背中を見つめながら……。





「九条くんっ、あ……あのっ」


ヤバい。


声が震えそうだよ。


九条くんはあたしの声に合わせ、歩いていた足をピタリと止めた。


そしてポケットに手を突っ込み……ゆっくりとあたしの方を振り返った。


「……何?」


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