卒業《短編》
「先輩、こんな所で
何してるんですか?」
「何ってサボりだけど…?」
対して悪びれた様子もなく
話す先輩を見て私は一言、
「先輩もサボったりするんですね…。」
「ははっ。
俺もそこまで完璧じゃないからね。
サボりたくなる日もあるよ。」
正直、驚いたが
先輩と話をするチャンスは2度とないだろう。
「松原は何でサボってるの?」
「…私は空を見たくなって。」
「そっか。
俺も空好き。
いいよな悩み事なさそうで。」
先輩も同じ事考えてたんだ。
なんか嬉しいな。
「でもさ松原。」
「はい?」
「女の子は寝転びながら空見ちゃダメだよ。」
「え??」