『優しくしてください。』
[まだ眠い?]
[‥美憂に無理矢理起こされたから
眠い。]
[ごめんなさい‥]
苦笑いでそう言えば、
眉を寄せた明らかに不機嫌な表情
のまま、口元にだけ笑みを
浮かべた太陽。
‥お、恐ろしい!!
口元だけが笑っているなんて
恐ろしすぎる。
[美憂、ここ来て]
[え‥]
[‥聞こえねーの?]
[スミマセン、キコエマセンデシタ]
明らかに棒読みのあたしに
太陽はクスリ、と
小さく笑みをこぼす。