『優しくしてください。』



[‥‥美憂こっち見て]



軽快な動きであたしの上に
跨がった太陽は

その冷たい指であたしの顔を
自分の方へ向けさせた。



[太陽、大好きだよ]



[知ってる。]



[離れても大好き]



[‥‥っ。]



眉をひそめて
困ったように笑う太陽。


その困った顔だってもちろん
大好きだ。



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