『優しくしてください。』



[‥‥それ殺し文句だろ]



その言葉のあと
太陽はあたしの鎖骨に顔を
うずめてカプリと噛む。


頭からつま先まで
ピンと張るようなその感覚に

いまだに、あたしは慣れない。



[そんなこと言われたら‥
離したくなくなんだろ]



[んっ‥‥]



[美憂‥、お前ずるすぎるって。]



太陽とサヨナラする日まで

あと5日。

せめてそれまでは

大好きだって刻ませて。



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