『優しくしてください。』
[いや、でも俺好きな人
いるからねー]
[そんなこと関係ないですよ!!]
その大声に大学の食堂にいる生徒全員
がコチラを振り向く。
[声でかいって]
[あ、つい‥‥。
先輩に好きな人がいることくらい
分かってますよ。それでも可能性が
0じゃないなら諦めたくないんです]
そう言って
ふわりと微笑む女、彩月(サツキ)に
ドキリと胸が高鳴ったのは何故?
俺は彩月のことを好きになれる?
美憂を諦められる?