『優しくしてください。』



[本当カッコいいよなーっ
羨ましいよ]



お世辞とかじゃなく、本気で。



[‥‥あのさ、]



続けようとしていた言葉を
止めたのは

太陽くんが見つめる先に



(美憂ちゃん‥か。)



そう、美憂ちゃんがいたからだ。


ゆるりと柔らかくなった横顔に
こちらを‥、いや正確には

太陽くんだけを見つめる美憂ちゃん。



(あー、泣きそ。‥まぁでも)



好きな女の子が幸せなら
それでいいや。



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