蜜色オフィス
キスを受け入れてる時点で、私はもう多分、宮坂の事をただの同僚とは思ってないハズだ。
あんなキス、なんとも思ってない人にされたら気持ち悪いだけだもん。
いくら流されやすいって言っても、流れだけでキスを受け入れたりできない。
沖田さんにされた時だって、抵抗があったし……。
正直、イヤだった。
そう考えると。
答えはもう出てる気がした。
だって……、あまりに急に出てきた感情だから認めにくいけど、私は、間違いなく宮坂に惹かれてて。
それを、身をもって分かってるんだから。
……でも。
心よりも身体で反応するとか。
なんかすごい淫乱みたいに思えてきて、顔が熱くなる。
「っていうかね。気になるって自覚した時点でもう好きになってる気がするけど?」
「……」
ニヤって笑った梢に言われて、否定できなかった。
梢の意味深な視線から逃げたくて、目の前にあるご飯を頬張る。