蜜色オフィス
宮坂の言葉だって答えになってないと思う。
……本気で聞いたのに。
またため息をついた宮坂がベッドから降りる。
その反動で揺れるベッドに視線を落とすと、シングルサイズには見えない白いベッドが映る。
……ダブルサイズ。もしくはそれ以上。
って事は、もしかして――――……。
「……宮坂、彼女いるの?」
ひとりでダブルサイズを使ってるなんて、宮坂らしくない。
この部屋だってシンプルで、必要最低限のモノしか置いてないのに、ベッドだけダブルっておかしいし。
少しドキドキしながら聞くと、宮坂がゆっくりと振り向いた。
目が合って、慌てて逸らす。
「わ、私、宮坂に何もしてないから! ……と、思うだけだけど……。
多分、そこまで酒癖悪くない! ……ハズ。
あの、もし彼女が誤解とかするなら頭下げて謝るから……、」