蜜色オフィス
「は、……っ、っ」
―――でも。
そんなキスでも熱くされちゃう私は、相当宮坂に夢中になってる証拠なのかもしれない。
さっき沖田さんにキスされた時に感じた不快感を、宮坂のキスがとりはらってくれる。
そして代わりに植えつけられるのは……、宮坂への、想い。
「あ……、」
やっと離れた唇。
浅い呼吸を繰り返しながら、ぼんやりとした視界に宮坂を捕らえる。
「……早川」
しばらく、至近距離のまま見つめ合ってた。
私の名前を呼んだ宮坂が、邪魔になったのか、かけていたメガネをとって、ベッド脇にあるテーブルに置く。
そして、私の頬に触れた手を、ゆっくりと首筋に滑らせる。
腰のあたりから、ゾクゾクした感覚が生まれて身体を走り抜けた。