蜜色オフィス
「沖田が、寝取ってやるとか、ふざけた事を言ったみたいだけど」
再び、宮坂が近づく。
「俺も男だから、自分のモノにしないまま他の男に手を出されるのは気に入らない」
視界が全部、宮坂になる。
「もっとも、一度自分のモノにしたら、他の男になんか触らせないけど」
触れた唇が熱を持つ。
そのままキスを受け入れていると、その合間で宮坂が低い声で呟いた。
「早川が好きだ」
いつ、押し倒されたのか分からなかった。
そのくらい、宮坂のキスに、宮坂の存在に、私は酔わされて。
長いキスが終わって気付くと、背中にはベッドがくっついてた。
私の上には宮坂がいて、目が合うと、宮坂は優しく微笑みながらも、熱のこもった瞳で私をとかす。
瞳でとかされるとか、おかしいのかもしれないけど。
でも……、見つめられてるだけで溶け出しそうになってるんだから、間違いじゃないと思う。