蜜色オフィス
もう、自己嫌悪どころの騒ぎじゃない。
人格から変わっちゃうかと思った。本気で。
付き合ってた人もいたし、えっちだって普通にしてた。
けど……。
宮坂とのえっちは、想像のはんちゅうを軽く超えてた。
『早川……』
『あ、ぁ…、も、やぁ……、』
『まだ、足りない』
『……っ、ぁ、ダメっ、みや……、っ』
そんな会話にならない会話を何度した事か。
あんな……、理性をはがされて本能だけにされるようななえっち、私は知らない。
知らなかったのに順応しちゃった身体も、そんな風にした宮坂も。
悔しくて仕方ない。
だから、火照ったまま戻らない顔で睨んでたのに。
宮坂はなんでだか嬉しそうに微笑む。
「……なんで笑うの? 責めてるのに」
「早川のそういう顔、好きだから。
顔赤くして、睨んでるんだか困ってるんだか分からないような顔」
「……そ、そういう話してるんじゃないもん」