蜜色オフィス


「嘘ー……これ気に入ってたのに。高かったのに……」
「……脱がせた方がよかった?」


ガックリ肩を落としてる私の耳に入ったのは、間違いなく宮坂の声だ。
けど……。
その内容は普段の宮坂からは想像もつかない言葉で。

驚いて顔を上げると、じっと私を見つめる宮坂と目が合った。

柔らかい朝日を受けてる姿が色っぽく見えちゃって、また胸がドキって跳ね上がる。

そのままドキドキいってる心臓を誤魔化したくて、慌てて言葉を探した。


「そっ、そんなキャラじゃないでしょ! からかわないで」
「……真剣にとるから?」
「……そう。知ってるでしょ。
私がそういう免疫ないのとか、騙されやすいのとか」
「知ってるよ。あと、断わり下手だとかね」


他人に興味なんかありません。って態度の宮坂にそこまで知られてたのが意外で驚いていると、宮坂が続ける。




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