蜜色オフィス
「みやさ、か……、もぅ、」
「……うん」
「あっ、や…ぁ、……ね、もぅ…お願い……」
手を伸ばして、宮坂の髪に触れて訴えると、しばらくしてから宮坂が顔を上げる。
そして、自分の唇を舌で舐めながら妖美に笑った。
「我慢できない?」
「み、宮坂のせいなんだからね! もう……、本当に自分がヤダ……」
「俺は嬉しいけど」
「あ……っ!」
「前、言っただろ? 自分にだけ発情する女なら可愛いと思うって」
前……、そういえば言ってた気がするけど。
宮坂に作り出される快感に呑まれて、それがいつだったかを思い出すことはできなかった。
満たされた身体が、何も考えられなくさせる。
涙で滲み出した目を開けると、宮坂が閉めてくれたカーテンの隙間から、太陽の光がチラチラ見える。
それからゆっくりと上を見上げれば、額に汗を滲ませた宮坂がいて。
私の視線に気付くと、浅い呼吸をしながら微笑んでくれた。
その微笑みにきゅって締め付けられて、私から宮坂を抱き寄せて唇を合わせる。