蜜色オフィス


私としている取引は、絶対に沖田さんに有利に運ぶわけだし、もっと楽しんでると思ってたのに……。
目に見えてイライラしている沖田さんと、それを気にしてる様子の他の社員。

なにかが、いつもと違う……。

オフィスがそんな空気に包まれていた時、今度は入口のドアからノックが聞こえた。
入ってきたのは、第二営業課を仕切る三井課長。
その姿を確認して、仕事をしていた二課の社員も立ち上がった。

課長に続いて入ってきたのは、社長と……、宮坂?

動揺してるのは私だけじゃないみたいで、オフィス全体がザワつく。


「静かに。今日は社長と私から報告があります」


そう切り出した課長が社長とアイコンタクトする。
そして、社長が笑顔で頷いたのを見てから、照れくさそうに話し出した。



< 266 / 302 >

この作品をシェア

pagetop