蜜色オフィス
「だって、子どもみたいに見えたんだもん。でも、宮坂の方がもっと可愛いから大丈夫だよ」
「何が大丈夫なんだか説明しろ。
その前に、いい年した男に向かって可愛いはおかしいだろ」
「だって宮坂がやきもち焼いてるみたいだったから」
宮坂は、バツが悪そうな顔をして、私から目を逸らす。
そんな姿はやっぱり可愛いとしか思えなくて、宮坂の目の前まで言って顔を覗き込んだ。
「妬いてた、よね?」
楽しくて笑顔でじっと見ていると、最初は顔をしかめていた宮坂が困り顔で笑う。
「否定はしないけど」
「ほら、やっぱり可愛いじゃん」
笑うと、同じように笑顔を見せた宮坂に抱き寄せられる。
もともと近かった距離がなくなって、そのまま唇が重なった。
触れるだけのキスをした宮坂が、少し離れてからまた距離をなくす。