蜜色オフィス
「西岡も行くんだろ? 俺と早川の事、誰かが気にしてたら伝えてくれると助かる。
あと、もし第一営業課も一緒なら、沖田も不参加かもしれない」
『了解です。宮坂課長』
「……やめろ、それ」
『芽衣によろしく伝えてくださいね。宮坂課長。あ、あと、課長。社内でのいやらしい行為はご遠慮くださ……、』
「切るからな」
梢の言葉を待たず、宮坂が電話を切って会話を強制終了させる。
そして、ケータイをポケットに入れてから私を見た。
「西岡が早川によろしく伝えてくれって」
「うん。聞こえてた」
苦笑いして答えると、宮坂がぐって腕に力を入れる。
抱き寄せられる形になって見上げると、すぐ傍に宮坂の顔があった。
浮かべているのは……、妖美な笑み。
「30分。何して過ごそうか」
「……課長。社内でのいやらしい行為は禁止らしいですよ」
「合意でも?」
「……合意でも」