蜜色オフィス
※※※
「……ん」
レースのカーテン越しの眩しい朝日が飛び込んできて、思わず目を細める。
遮光性の高いカーテンの隙間から入り込む日差しはすごく綺麗で、ちらちらと浮かぶ埃さえも幻想的なモノに変えていく。
ここ、どこ……?
……なんて考えていて、昨日の事を思い出した。
「あっ……」
思い出すのは、昨日の情事。
って事は……、ここは沖田さんの部屋?
あれ、でも私どうやってここまで来たんだっけ?
沖田さんがどこに住んでるかなんて知らないのに……。
不思議に思いながら上半身を起こして……、私の背中から聞こえる寝息に気付いた。
迷ってから、恐る恐る後ろを振り返ってみる。
もちろん、沖田さんの姿を想像して。
「……――――?!」
……いや、おかしい。
隣で寝ている人物に、瞼を下ろして首を振る。
目が少しおかしいみたいだ。