蜜色オフィス
そりゃそうだよね。昨日あんな事があったんだから。
それに、お酒だって結構飲んだし。
でも大丈夫。
もう落ち着いたから、目を開けて隣で寝る沖田さんの寝顔を……。
「……」
再び開けた目で、隣に眠る人物を眺めて、眺めて眺めて……。
次の瞬間。
頭が真っ白になったと同時に声が漏れた。
「な、なんでっ……?!」
なんで……なんで、沖田さんじゃないの?!
なんで、えっ……えぇええ?!
「なんで……、宮坂がいるの……?」
それは本当に小さな声だったのに、反応した宮坂が目許をぴくりと動かしてゆっくりと目を開ける。
反射的に逃げ出そうとしたけど、宮坂の漆黒の瞳はすでに私を捕らえていて。
びくりと肩をすくませながら、そーっと目を逸らした。