星を探して…~手が届かない~





「そろそろ戻ろっか。」




「そうだな…。」


結局…隆志と話せなかった。
でも、言いたいことって分かったような気がする。

たぶんだけど…
矢沢と付き合ってるとかだろうな…。

おめでとう…。


「行って来るね!王子。」




「おう。」


そうなると…
残されたのは深田と俺か…。

いや…待てよ。
深田はあんなに告られてるんだぞ!?

付き合っててもおかしくない…。


「俺…だけ?」


そんな思いが芽生えたことが
やがて大事なものを無くすなんて…




俺はまだ知らなかった。




< 128 / 298 >

この作品をシェア

pagetop