星を探して…~手が届かない~





俺は教室に戻った。


何分間伏せていただろう…。


周りはざわついてるはずなのに…
俺には全然聞こえてこない。

聞こえるのは―――


あの日の保健室での深田の声。


聞きたくない…聞きたくない!!


そう思っても消えてくれない。


「キーンコーンカーンコーン―――。」


チャイムが鳴る。

今日はもう終わり。


もう早く家に帰ろう。


頭痛い―――。


「涼…。」




「あぁ隆志。話したか?矢沢と。」




「うん…。」




< 213 / 298 >

この作品をシェア

pagetop