星を探して…~手が届かない~
俺は教室に戻った。
何分間伏せていただろう…。
周りはざわついてるはずなのに…
俺には全然聞こえてこない。
聞こえるのは―――
あの日の保健室での深田の声。
聞きたくない…聞きたくない!!
そう思っても消えてくれない。
「キーンコーンカーンコーン―――。」
チャイムが鳴る。
今日はもう終わり。
もう早く家に帰ろう。
頭痛い―――。
「涼…。」
「あぁ隆志。話したか?矢沢と。」
「うん…。」