星を探して…~手が届かない~
「その中のことは絶対に守ってあげて。」
『その中のこと』―――。
全部守らなきゃなんねぇ?
嫌いになれって言われても……
俺にそんなこと出来るのかよ……。
「無理かな…。」
「つぶさのためと思って。
あの子……私にそれ渡す時、
泣いてたから……。」
『泣いてた』―――?
なんで…泣いてたんだよ……。
「なんで?」
「つぶさは自分のしたことを
本当に許せないみたいなの……。
それで、自分の責めてた。」
知ってる―――。
手紙の中でも自分を責めてた。
「でも、もし許されるなら
また……1から人生をリセットしたい
って、だからこの手紙を
渡すんだって……。」