Kissデビル
「あーなんの用?」
「別に。
暇だったから。」
わたしは白いフェンスにのしかかると、なんとなく外の街を見た。
控えめな太陽と
容赦なく吹きつける風が胸まであるわたしの長い髪をなびかせた。
「クリームパンとか、 意外」
久保寺の手には可愛らしいクリームパン。
「そうか?
なんで意外なんだよ」
だって甘いもの苦手そうだし。
冷酷王子にクリームパンなんて似合わないよね。
意外と甘党なんだ…
ビックリな組み合わせに思わず吹いた。