砂時計~*番外編*~
「へ?」



間抜けな姉ちゃんの顔



を見て



一気に吹き出しそうになる。





「だ・か・ら~っ!



彼女なんていないんだって」





「……?」



まだ理解していないのか



姉ちゃんは




動きをピタッと止めたままだ。







「……いないってどういう事よ?



彼女がいるから




手紙も全部



捨てるんじゃないのっ?!」





女って



何でこう、決め付けるんだ?





「何で?」



素っ気なく尋ねると



姉ちゃんは目を輝かせて



何かを見つめるように言った。




「だって……


『俺はあいつしか愛せないっ』とか



言っちゃってさ?




ね?」





ね?って言われても……。




「はぁ? 意味分かんねぇ……」
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