隣の席のキミ



って、何やってんだ私は!!
ただでさえ、朝の用意には時間がかかるのに30分で終わるはずがない!!
終わったとしても、集合時間には確実に間に合わない…。
とりあえず朝ご飯は後回しにして、最初に髪の寝癖直し。
服選びはその後!!
ドタドタと階段を駆け下り、洗面所へ。
顔を洗って見上げた場所には、寝癖がひどい私にとって、女神のようなアイテムが置かれていた。
ヘアーアイロン!!!
いつの間に我が家にやってきたの、この子…!!
私はしばらく、“この子”をキラキラとした眼差しで眺めた。が、そんな暇はどこにもない。
急いで髪を濡らし、アイロンを温めカールに挑戦。
数分経って出来上がった髪。
んー…初心者にしてはまあまあってとこかな…。
よし、髪の毛のセット終了。
そして階段を駆け上る。
自分の部屋に勢いよく入った私は、見事、机の脚に小指をぶつけて、そのままコケた。
「…痛い~っ」
今のは本当に泣きそうなくらい痛かった。
それでもめげずに立ち上がる。
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