隣の席のキミ
俺みたいな男のせいで、山城さんを泣かせるんなら、最初から、聞かなければいい……と思った。
この時は。
だから、
「ごめん…俺もう帰るから…」
とだけ言って。
それで終わりにした。
俺が勝手に。
風呂から出て、ケータイをみると、
新着Eメール一件
山城さん
この表示をみた後、どうしていいのか分からなくなった。
メールを開いてみる。
「こんばんは★さっきはごめんね!迷惑だったよね~(>_<)」
………
…………
…………
……やっぱり俺、最低な奴。
わざわざ謝ってくる山城さんもお人好し…。
「俺こそごめん(^∇^;)」
本当は、俺が先に謝らなきゃいけない立場だったのに…。
そして、次の瞬間―――――
―――俺は山城さんに告られた。
俺が、情けないことを考えている間に、山城さんは勇気を出してくれた。
気持ちを伝えてくれた…。
…でも、俺には梨華がいる…。
本当は断る資格すらないけど、ちゃんと向き合おう。