隣の席のキミ
Story*3
藤田にフられて早くも二週間。
まだ心が少し、痛い。
藤田と、ちゃんと話すことも上手くできなくなった私…。
なんか、情けないよー…。
友達としてよろしくって言ったのは、私の方なのに。
ガラッ…
あ…担任来た…。
さすがは担任の力…。
教室に入って来た担任に気付いて次々と席に着く生徒達。
「みんなおはよー。今からホームルーム始めるから、話やめろよ~」
怒ると怖いけど、結構陽気な先生なんです…(笑)
カッカッと音をたて、黒板にかかれていく文字……。
『宿泊旅行について』
ざわざわとなり始める教室。
…あぁ、そういえば、あったね。
宿泊旅行。
私達の高校の一年は宿泊旅行といって、その名の通り旅行先で一泊して二日目の夕方帰ってくる行事がある。
いろいろあって忘れてたぁ(笑)
そして、担任の話は始まった。
「いいか、今から別行動するときの班を決める。班決めはぁ、男女それぞれ二人ペアになってくじを引いてもらう。そして同じ番号のペアとくっつくってわけだ。いいか~??」
だいたいの生徒が賛成し、私は真菜とペアを組むことになった。
だんだんと順番が回ってきて、次は私達がくじを引く番。
「由花ぁ、くれぐれもましな男子となれるようにね!!」
真菜はそう言って私にプレッシャーをかけてくる。
「……私、本当くじ運悪いんだけど…」
思い切って引いた紙。
書かれた数字は…「6」