隣の席のキミ
夕食、お風呂などを済ませ、部屋で雑談をしている私達。
「さっきね、前野がコレくれたんだ…」
私は先ほど前野から貰った貝殻を真菜ともりちゃんに見せた。
「超綺麗じゃん…」
と、もりちゃんは貝殻に、即注目。
「え、前野が?…なんか、有り得ない(笑)」
そう言って真菜は吹き出した。
そりゃぁ、私も意外だと思いましたよ。
こんなもの、拾うだなんて。
前野はそういうキャラじゃないと思って
いたし…
「で、なんでそれを由花に?」
「…なんか、おまじないなんだって~」
私は前野に気持ちを気付かれていた事も、励ましてくれた事も二人に話してみた。
すると思いもよらぬ言葉が…。
「前野いい奴じゃん~。ねえ、真菜ぁ」
もりちゃんは真菜に話しかけた。
「本当!由花、前野にしちゃえばいいのに」
真菜はうんうんと頷いてもりちゃんと共感したあとそんな言葉を口から出した。
……!!??
「ちょっやめてよ!前野は恋愛対象じゃないって!」
慌てて私は首をブンブンと左右に振った。「え~。前野のほうが藤田より全然いいって~」それでも、そう言うもりちゃん。