隣の席のキミ
安心のあまりこぼれる涙(笑)
すると前野は私の前にしゃがみこんだ。
そして私の涙を指で拭っいながら呆れた顔で言った。
「びっくりしたのはこっちなんだけど…」「ご…ごめん…」
「友達と来なかったの?」
「うん…。皆爆睡で…」
「ははっ。なるほどね~」
「そう言う前野だって一人じゃん」
「俺別に山城みたいに怖がりじゃないから(笑)」
そう言って前野は意地悪そうに笑った。
「…どうせ私は怖がりですよ。……と言うわけで私は前野くんを待たせていただきますね~」
「はぁ??」
「早くトイレ行って、早く帰ってきてね~」
ったくしょーがねーなぁ。といって前野はトイレに行った。
待ってるちょっとの時間さえも、ハラハラでした。
「あ、おかえりー」
トイレから出てくる前野に声をかける。
「ただいま。怖がりさん」
「うるさいなぁ!!」
「わぁ~可愛い~!」
ますますムカつく前野。
本気で、ウザイ!
…けど、そんなこと言う権利ないし…。
「そりゃあどーもね…」
と、言っておいた。
「ねえ、今へーき?」
突然前野は話題を変えた。
……?
なんだろ…。
話…かな。
私はそう深くは考えずに「別にへーきだけど…」と答えた。
「じゃあ場所変えよ!」