隣の席のキミ
だって、授業サボれるし…(笑)
私はその場所に自分の机を動かした。
そして席に座ってみる。
黒板は遠いけど、字は見えるし大丈夫。
すると「よっこらせ」と私の隣で声がした。
窓際を見ると、そこには前野がいた。
「わ~、隣前野だ~」
良かった…。
私は一人安心する。
「「わ~」って、俺が隣じゃヤなのかよ」前野にそう言われ、慌てて首を横に振る。「ち、違うよ!!今のは良い意味で言ったの!!」
「そ。よかった(笑)」
そしたら前野は納得したように笑った。
ふと右斜め前を見る私。
そこに座ってこちらを向いていたのは藤田だった。
目が合うと、藤田はすぐにそらしてしまった。
はぁ。なんか、なかなか距離縮まんないなぁ。
そう考えながらまた前野に向き直って話を続けた。
「前野、彼女いないの~?」
「ん~?いるよ~」
「だれ誰?」
「そこの人ぉ~」
前野が指差した女子。
てかこのクラスなのか~…
よく見ると、指を差された女子は、真菜だった。