隣の席のキミ



このまま好きでいたら、藤田に迷惑かけるかもしんないし、嫌われるのが怖い…。


でも…藤田は藤田のしたいことをする。
藤田のことは藤田だけが知ってる。
彼女が知ってて私が知らないことなんて、きっとたくさんあるんだろうな…。

私はこれから、どうすればいい―――――?


――――それからの授業はあっという間にすぎて、今はお昼。
あれから、藤田のことをいっぱい考えたけど、答えは分からなかった。
正直、私が好きでいようといまいと、藤田には関係ないんだけど。

…ただ、それも寂しくて。
それでも私は藤田に告白する権利なんてない…。
告ったって、答えは決まってる…だろうな。
多分…いや、絶対フラれる。


それでも、私の「好き」という気持ちが消えていくことがないのは確か…。


はぁーどぉしよぉー。


「おーい、由花ぁ聞いてるかぁ?」
ぼーっとしてた私の目の前で手を上下に小さく振っている真菜。
…やば。つい、ぼーっとしてた…。
「ごめん!何~?」
「もー!!さっきの話、グッドニュースだよ!由花が聞いてなくてどおすんのよ!」
「本当ごめんてー。ちゃんと聞くから言って!」
「んじゃあ、もりちゃんから由花にお伝えくださいませ~」

なんか…無駄にためるね…

私は一緒にお昼を食べていたもりちゃんの方を見た。
ニヤっとするもりちゃん。


……な、なんですか…?




「あのね、…藤田と彼女……別れたらしい!!」



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