隣の席のキミ
私は適当に誤魔化した。
まさか、あれだけ遠い場所から顔が赤くなって藤田のこと見れなかったなんて、言えない。
「嘘つけ、顔赤かった」
すると冷静な藤田の声が返ってきた。
うそ…
バ、バレてたのぉ!?
あんなに距離あったのに!?
「え!?ちょ、遠くからでも見えたの…?」
「嘘だよ(笑)」
「藤田のバカァ!!」
「それはサンキュー。てか、今日のって、嫉妬?」
「な、なんでバカって言われてサンキューなのよ…!!」
「話そらすんじゃない!!いいから答えろよ~」
「な、何が…?」
「嫉妬、だろ!?」
……
ここまで言われちゃあ仕方ない…。
「そ、そうだよ!!ごめんね…!!ウザくて……」
本当私ウザいよなぁ。
勝手に嫉妬してバカって叫んだんだもん。
藤田にも恥かかせたし…。
次に藤田から返ってきた言葉は、予想外で。
こんなことを考えていた私はすごく、すごく驚いた。
「いや、ウザくないし…てか嬉しかった…」
みるみるうちに赤くなる頬。
藤田が、嬉しかったの…?