I trust U ~最愛のあなたへ~

「昨日の事なんだけどね…」

私が京子に話始めた。

「私が芸能界に入りたいって言った理由覚えてるよね?」

私は京子に優里との連絡を取る為に入ると言っていたが

「あれね、嘘って言ったら嘘になるけど…」

と私の旨を京子に話した。

私がまだ幼少の頃、私達家族は大阪の田舎で暮らしていた。
小さい頃から私はイジメられていて、いつも泣いてばかりだった。

"園子ってブッサイク、気持ち悪い"
様々な悪口など言われてきた。
そしていつしか隼人の家に預けられるようになったけど
いつか私をいじめてきた奴らを見返す。って思ってた。

それと私の初恋の相手は極々普通の子で知らない間に
引っ越して何も私の想いを伝えず今に至る。

だけどそんな私にも転機があって
その初恋の人を見かけたのが、このテレビの世界だった。
決してそんな簡単に事が運ぶだなんて誰も思っていない。
だけどこの私の思いに嘘なんてない。

「そうなんだ」

京子は残念そうに返事をする。
私は京子を裏切ってしまったんだ。
最終私も自分の事しか考えられない人間なんだね。

私は京子に応えてあげられなかった。

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