恋の香り~ダブルクロス~


か、帰るって……わたし、どうすんの?


どんどん小さくなっていく陽斗の背中。


立ちすくむわたしとその間にいる優斗。


自分からは動けないでいると、優斗が近づいてきた。


ど、どうしよう……。


このままだと本当に優斗に振られちゃう。


誕生日に失恋だなんて……それだけは避けたい!


ってことは……やっぱり、これしかないっ!


徐々に近づく優斗に背中を向けて、わたしは駆け出した。





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