兄は、意地悪
病院に着くと急患入り口に修にぃと雄にぃがいた。

車を降りて歩いて処置室に向かう。

頭がぼーっとして真っ直ぐ歩けない。

「大丈夫か?」

「…うん」

でも真っ直ぐ歩けなくて、処置室を目の前にしてしゃがみ込んだ。

「大丈夫か?」

「だい…じょ…ぶ」

本当は、今にも意識が飛びそう。

「持ち上げるな」

そう言った瞬間、体がふわっと浮いた。

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