天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅠ
「行こう夕城。我々は事件の調査で忙しいのだ」

翡翠を伴って歩いていく龍娘。

折角話が出来るチャンスだったのに…。

虎次郎、いても立ってもいられず。

「まっ、まっ、待てよ、『龍娘ちゃん』!」

何を思ったのか、『ちゃん付け』で龍娘を呼び止める。

その言葉に。

「なっ…」

振り向いた龍娘は、かぁあぁぁぁぁ…と赤くなる。

(あ…あれ…?)

意外な反応に驚く虎次郎。

(いつも心の中じゃ、『虎君』『龍娘ちゃん』で呼び合うのが理想だなぁ…とか思ってたのが、つい口から出たんだけど…)

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