天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅠ
その言葉に応じるように。

「失礼しまぁす、生徒会長ぉ」

数人の男子生徒達が生徒会室に入室して来た。

「……!」

即座に彼らの心を『読んだ』月は、その素性に灰色の瞳を細める。

「そうですか…貴方達は例の事件の…」

「おお、流石聡明な生徒会長だ。話が早ぇや」

そう言って男子生徒達は、手に手に道具を持ち出す。

催涙スプレー、スタンガン、クロロホルムを染み込ませたハンカチ。

何をしようとしているのかは、盲目の月でも『読む』事で理解できた。

「わかっていませんね貴方達…ここは生徒会室ですよ?天神学園の治外法権…ここでは私が法律です…その気になれば…」

ザワリ。

月の美しい白髪が逆立つ。

が。

「ジェノサイドはいいけどさあ」

男子生徒の一人がニヤリと笑った。

「抵抗したら、生徒会長の大切な人が痛い目に遭うっすよ?素敵な彼氏っすよねぇ、皇帝」

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