天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅠ
「と、とにかくキャビー、雛菊ちゃんを下ろすんだ。そんな事しちゃいけない」

「…………」

主人の命令では仕方がない。

止むを得ず逆さ吊りにした雛菊を解放するキャビー。

「私はてっきり、例の事件の犯人かと思ってたよ…」

秋帆の元に駆け寄って、雛菊が呟く。

…寄り添う二人を見て、どことなく不満げなキャビー。

「キャビー、どうして雛菊ちゃんを襲ったりしたんだい?」

秋帆の問いかけに。

「…………」

秋帆を指差し。

「…………」

自分を指差し。

「…………」

両手でハートの形を作るキャビー。

「…………ラブ注入?」

「いや、違うと思いますよ?雛菊ちゃん…」

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