天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅠ

散々琉に頬をつねられた後、赤くなった顔のままシュアは1年のクラスに向かう。

当然レーヴの教室。

扉の前まで来たシュアは。

「げぼあ！」

扉を突き破って廊下に転がり出る短髪黒髪の目つきの悪い男子生徒に遭遇する。

「あ、スペシャルバカ」

「お、おお…いい所に来た世話係…」

廊下にひっくり返ったまま、学園きってのうつけ者、スペシャルバカこと丹下 龍太郎（たんげ りゅうたろう）はシュアを見上げる。

「おめぇの相方起こしてくれ…俺じゃ手に負えん…」

ふと教室を覗き見ると、レーヴが間違えて龍太郎の席に座って、顔を伏せて眠り込んでしまっていた。

席を間違えている事を指摘しようとした途端、龍太郎はレーヴのコークスクリューブローを見舞われたのである。